中古車って新車に比べると車体代金も安く、経済的な車に感じますよね。ある程度の大きさの車でも、比較的安価な価格で購入することができるので便利ですが、結局のところ維持費ってそれくらいかかるものなのでしょう?
いくら購入にかかる費用が抑えられたところで、その後の費用が大きくかかってしまうのでは経済的とは言えませんよね。
そこで、今回は中古車を購入した場合の維持費に関してご紹介します。購入費用、維持費用の費用感や、維持費を少なく抑えるためのコツについて。
目次
車両の購入費用
その車両の購入費用に関してなのですが、正直これは車両によるとしか言いようがありません。
その中古車を購入する時期にもよりますし、中古車になった時点で同じ車種でも車体ごとに価格は変わりますからね。そういった事をすべてまとめてみても、はっきりとした金額の差を出すのは難しいものです。
ただ、目安として
- 新車登録から5年経過
- 故障などは無し
- 人気色ではない(シルバー等)
- そこまでの人気車種ではない
場合には新車販売価格の半額ほどで販売されいてる中古車を多く見かけます。基本的にはこのラインが基準になるんではないかなと感じています。
※あくまで個人的な感想です。
必要な維持費
では本題、車を持つことに対してかかってくる維持費を考えてみましょう。まずは維持費の項目から。
- 車検代金
- 任意保険料金
- 自動車税
- ガソリン代
- タイヤ購入費
- 駐車場料金
等が必要な維持費ですね。タイヤ購入費や駐車場料金は必要な人、不要な人がいるかもしれませんが、今回はこの料金も含めた維持費として考えてみましょう。
維持費シュミレーション
日本でも多く流通している経済的と言われているクラスの車体、排気量2,000ccの車両で計算してみましょう。ここでは一例として日産のセレナを例に出してみます。我が家は中古車でセレナを購入していますので、比較的リアルな数字が算出できると思います。
項目 | 支払サイクル | 料金 |
車検代金 | 2年に一度 | 80,000円 |
任意保険料 | 1年に一度 | 60,000円 |
自動車税 | 1年に一度 | 39,500円 |
ガソリン代 | 1ヶ月に一度 | 20,000円 |
タイヤ購入費 | 2年に一度 | 80,000円 |
駐車場料金 | 1ヶ月に一度 | 5,000円 |
だいたいこれくらいの料金がかかりますね。
1ヶ月の料金に換算してみると
項目 | 1ヶ月の支払金額 |
車検代 | 3,333円 |
任意保険料 | 5,000円 |
自動車税 | 3,291円 |
ガソリン代 | 20,000円 |
タイヤ購入費 | 3,333円 |
駐車場料金 | 5,000円 |
全て合計してみると、1ヶ月に39,957円。約4万円になります。
車検代金って結構高額なイメージでしたが、こうやって全体の維持費で見比べてみるとそれほどでもないんですね。ガソリン代がいかに高いかが分かります…。
これは我が家の日産セレナのパターンですので、実際に購入される自動車とは多少の開きがあるかもしれません。
車検代金は車種によって違いますし、任意保険も車種や使用者によって変わります。自動車税は排気量によって違いますし、ガソリン代、タイヤ購入費、駐車場料金も使用する環境や頻度によって変わってきます。
2,000ccの5ナンバー車両は一般的に経済的なファミリーカーといった位置づけですが、それでもこれくらいの維持費はかかります。
維持費を安く収めるポイント
では、この維持費を低く収めるためにはどのようにすればいいのでしょうか?ここからは維持費の節約ポイントに関してです。
各項目ごとに見ていきましょう。
車検代金
車検代金は、その車大きさによって変わります。変わると言っても、変化する大きなポイントは重量税です。
車が大きなほど重量税が高くなります、逆に小さな車であれば重量税は安く済むわけですね。その点、軽自動車は重量税が安く済むので経済的かもしれません。
検討している車両があるならば、重量税を確認しておくのはいいことかもしれませんね。車検の時に思わぬ金額で驚くことが無くなります(笑)
任意保険料
任意保険料もその車種、使用者の状況によって変わりますし、使用頻度によっても金額が変わります。
任意保険は物損事故、人身事故などの補償をしてくれる保険です。”任意”といった名前ですが、車を運転する場合にはしっかりと加入しておきましょう。加入していないと、もしもの時の保証がないので…。
ユーザーによって変わる
基本的に任意保険は事故を起こす可能性が高いほど保険料が高くなります。事故を起こす可能性が高いと言われると良い気がしませんが、比較的若い人(20代前半)のユーザーは保険料が高くなる傾向にあります。
また、事故歴の多い人も保険料が高くなりますね。
車種によって変わる
人だけではなく、これは自動車の種類によっても保険料が変わります。種類というのは排気量やサイズの問題ではありません。
スポーツカーや若者が多く乗り回している車両は保険料が高くなります。それだけその車両の事故件数も多いわけですね。具体的には日産・シルビア、トヨタ・クラウン、三菱・ランサーエボリューションなどは保険料が高く設定されています。
逆に軽自動車や軽自動車やコンパクトカーなどは比較的保険料も安く設定されています。
契約期間
また、無事故で長い期間契約している任意保険は保険料が安くなります。
任意保険には等級というランクがあります。無事故で契約を更新していけば等級も高くなり、どんどん保険料が安くなります。逆に、事故を起こし保険を利用すると等級が下がりその後の保険料が高くなってしまいます。
この制度に関しては各保険会社で差がありますので、あなたのプランに合う保険を探しましょう。
自動車税
自動車税は、その車の排気量に応じて1年に1回支払い義務があります。毎年4月1日にその車両を保有している人が支払義務を負います。
車種(排気量) | 税額 |
軽自動車 | 10,800円 |
軽自動車は管轄の市区町村に税金を納めているため、税額に多少差があります。たいていの場合は10,800円ではないでしょうか。
また、普通車はその排気量で税額が変化します。
排気量 | 税額 |
排気量1,000cc以下 | 29,500円 |
排気量1,000cc ~ 15000cc以下 | 34,500円 |
排気量1,500cc ~ 2,000cc以下 | 39,500円 |
排気量2,000cc ~ 2,500cc以下 | 45,000円 |
排気量2,500cc ~ 3,000cc以下 | 51,000円 |
排気量3,000cc ~ 3,500cc以下 | 58,000円 |
排気量3,500cc ~ 4,000cc以下 | 66,500円 |
排気量4,000cc ~ 4,500cc以下 | 76,500円 |
排気量4,500cc ~ 6,000cc以下 | 88,000円 |
排気量6,000cc以上 | 111,000円 |
このように、普通車でも一番税金の低い車両と高い車両では80,000円ほどの開きがあります。排気量6,000cc超えの車両はなかなかありませんが、4,000ccほどのセダン車は多く出回っていますよね。トヨタの人気車、セルシオなども排気量4,000cc超えの車両になります。
この表を見ると、比較的排気量が小さく税金も安いもので、ある程度の大きさがある車両となると2,000cc~2,500ccの車両になるのでしょうか。
維持費を安く収めたいならば、なるべく排気量の小さな車両を選択するべきですね。排気量の大きさからくる税金で泣いている友達が僕の周りにはたくさんいます…(笑)
ガソリン代
ガソリン代に関してはその人の使用用途や使用頻度によりますので、何とも言えないものですね。
しかし、しっかりとエコ運転(急発進、急ブレーキをしない)を行っておけば車の燃費は目に見えて向上しますし、ガソリンを節約して運転することが重要ですね。また、車の車種によっても燃費は大きく違いますので、比較的低燃費の車(軽自動車やコンパクトカー)を選択するべきでしょう。
我が家の日産セレナで平均燃費は14km/ℓほどです。
タイヤ購入費
車は使用すればタイヤが減ります。常に地面に設置している部分ですし、ハンドルを切ればそれだけ擦れるのでフロントタイヤはよく消耗しますね。
と思われるかもしれませんが、中古車の場合にはしっかりとチェックしておく必要があります。中古車の場合には、購入前には他人が乗っていたためにタイヤが消耗している可能性があります。スリップサインが近くなっている場合はもちろんのこと、製造から5年~7年経過しているタイヤは交換した方がいいですね。
溝がまだ残っていてもタイヤのゴム自体が劣化してくるため、走行中にセパレート(中のワイヤーが切れてタイヤが変形)します。安全に直結するパーツですのでタイヤのチェックは欠かさずに行いましょう。
また、冬に雪が降る地域に住んでいる方はスタッドレスタイヤの準備も必要ですね。スタッドレスタイヤもなかなか消耗しないように思えますが、経年劣化で効きが悪くなる可能性もありますのでチェックを行いましょう。
タイヤは、そのサイズで値段が大きく変わります。
大型車に使用するタイヤ、ホイールサイズが18インチなどのスタッドレスタイヤは比較的価格が高くなります。逆に、軽自動車やコンパクトカーに使用される小さめのタイヤは価格も安く済みます。これは製造にかかるコストの問題ですので、どこを探してもこの基準は変わりません。(※異常に安いスタッドレスタイヤは危険な可能性がありますので注意しましょう。)
駐車場料金
車を保管する場所がない場合には駐車場を借りる必要がありますよね。普通車の場合には車庫証明も必要になりますし、しっかりと契約を結んでくれる地主を探さなければいけません。
維持費を安く抑えるためには
これまでのポイントを確認すると、維持費を安く収めるためには
- 軽自動車、コンパクトカーなど燃費の良い車両を選択しよう
- 車検代金が高くなる大型車両は避けよう
- 任意保険が高くなるスポーツカーは避けよう
- 自動車税が安い低排気量の車両を選択しよう
- タイヤ代が安いコンパクトカー、軽自動車を選択しよう
こういったことがポイントかもしれませんね。僕は個人的に排気量1,500cc前後のコンパクトカーをオススメします。
車検、保険、税金どれをとっても他の普通車よりは安くなりますし、燃費の比較的良いものが多いですね。経済性だけを考えれば軽自動車がいいのかもしれませんが、やはり車体の小ささやパワーの無さ、車体の貧弱さに不安が残るため僕はあまりオススメできません。
特にお子さんを乗せて運転される方は安全面に配慮して軽自動車よりはコンパクトカーを選択することをオススメします。